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「継続は力なり」とよく言われます。そして、実際そうなのであろうと思いますが、そのワンフレーズ「継続は力なり」だけでは、継続はむずかしかったりします。
継続は力なりだけれども、その継続の最中には外的ないろいろな出来事があったり、内的な感情の波があったりしますよね。
特に、外的な出来事があったとしても、結局それは内的な感情の波をもたらして、その結果としての挫折だったりするので、内的な感情の波と丁寧に向き合うことは継続の要かもしれません。
今回は、この内的な感情の波との向き合い方の1つとして、「延べ&累計法」というお話をしたいと思います。
Contents
上へ上へ、先へ先へと心の目は向く
挑戦している、挑戦ができているということ
そもそもですが、継続がうまくいかなくて、もしくは継続しているのになかなか自分の望む結果に繋がらなくて「挫折」を感じてしまうことがあるというのは、それはすなわち「挑戦している」ことを表しています。
「挑戦」っていうと人によってはとても大そうなものに聞こえて、『いやいや、そんな大したものではないよ…』と思うこともあるかもしれませんが、頑張ってる人しか心の疲れは感じられないですし、挫折感も感じられないし、くじけそうになるということもないんですよね。
それは「立派な挑戦」をしているということなんですよね。
「挑戦」という言葉があったとき、それは「なんちゃら海横断!」とか「なんちゃら山登頂!」とかそういった大きなものがイメージされやすいかもしれません。
ですが、そういった「社会的に大きなもの」か否かではなく、「自分の中で大きなもの」であれば、それは十分自分にとっての立派な挑戦だと認めてあげてもいいのかもしれません。
無意識で目に見えない透明な向上心
人は無意識のうちに、どんどんと上や先を見ていく性質があります。
たとえば、カレーを作るときにも、次はこれをやって、その次はあれをやって…とトントントンと先のことを考えますよね。もしも、カレー作りに慣れていないときなら、なおさら意識は前へ前へ、先へ先へと向かうと思います。
これはカレー作りに限らず、仕事や自分の人生全体でも同じで、ついつい前へ前へ先へ先へと考えることがあるかもしれません。
これは向上心の表れであり、向上心そのものでもあるので、素晴らしいことです。
ただ、こればっかりだとちょっと疲れてしまうことがあるわけですね。そのときに、ちょっとしたコツを知っていると、心に安らぎとゆとりをもたらし、エネルギーとすることができます。
人は、達成したことを風化させる天才
こうした先へ先へ、前へ前へと自然と向かっていけるその無意識的な本人も気づかない透明な向上心によって、時に、過去の自分の成したことを綺麗さっぱり忘れてしまうことがあります。
たとえば、やりたいことが見つからないなとか、目標が見つからないなとか、そう思った過去があったとします。でも、その後、気づいたときにはやってみたいことや目標が見つかっていて、だけどそのときには「ちゃんと見つけられた」ことよりも、『どうやってやったらいいんだろう?』、『自分にできるのかな?』と考えていたりするんですよね。笑
もしくは、さらに先に行って『うまく行ってないなぁ、どうしよう』とか。
でも、「やりたいことを見つけたい」とか「目標を見つけたい」といったような立派に達成していることがあるんですよね。
振り返りは安らぎとゆとりをもたらし、継続のエネルギーとなる
未来や上や先へ心が向かっているときに、そうやって振り返ることはなかなか大変なことかもしれません。そのときの自分には過去のことは当たり前化しちゃって、大したことともなかなか思えないし。笑
でも、『ああ、なんかちょっと疲れたなぁ』と思ったときこそ、振り返ってみることは心にささやかな潤いをくれて、役に立ってくれるかもしれません。
子どもは、何かに大事なことに取り組むときに親に「しっかりやって来なさい!」と言われて緊張感をもらったときよりも、「どんな結果になったって大丈夫だよ!」と心に安らぎとゆとりをもらったときの方が、素晴らしい結果を出すということがありますよね。
大人は、大きくなった子どもです。
自分が知らぬまに成してきたことをちゃんと振り返って、『ああ、ここまででも十分がんばってきたんだなぁ』とささやかでも自分の心に安らぎとゆとりをもたらしてあげられたら、結果的に次にも繋がっていくのかもしれません。
継続力を高めるコツ「延べ&累計法」
気づきと実感をくれる「延べ&累計法」
ここで1つ、具体的な方法についてもお話ししたいと思います。
何か数字の目標を決めて取り組むときというのは、大体「年」単位だったり、「月」単位だったり、区切って小分けにして考えますよね。
たとえば、会社経営でも、何かの教室経営でも、個人事業経営でも会社の営業担当でも、「1年」の売り上げとか「月」の売り上げの目標を立て、その数字を見たりしますよね。
もちろん、それはそれでとても大事な指標であると思います。しかしながら、遅々として物事が先に進まないなと感じるときや焦りを感じるときには、一度視野をパッと広げてみるといいかもしれません。
それが「延べ」で考えてみること、「累計」で考えてみることです。
教室業における延べ&累計法
たとえば何か教室業を営んでいて、毎月30人の生徒がいたらいいのにな、と思いつつも、現状は月に10人だとします。
でも、月に10人だとしても、仮に1年間やっていたら「延べ120人」なんですよね。もしも3年間やっていたら「360人」なんですよね。
月に30人という目標があって、現状が月に10人だと、今の自分がとても小さく感じられるかもしれませんが、大きな時間軸で見てみたとき、『思ったよりも多くの人に関われていたんだな』、『思っていたよりもこんなにも多くの人がすでに来てくれていたんだな』と実感することができるかもしれません。
「100万円」という数字
売り上げも同じです。
たとえば個人で仕事をやり始めた人の場合、「月100万円」という目標を掲げてみてもなかなか到達しそうに感じないことがあるかもしれません。そして、自分がどんどん小さく感じられてしまったり、自信が少しずつ小さくなってしまうことがあるかもしれません。
でも、そんなときには「月」という単位ではなく、「累計」という単位で一度見てみましょう。
もしかしたら、「累計」であれば「100万円」を超えているかもしれません。もし超えていなくても「累計」であれば50万円を突破しているかもしれません。
大事なことは、『時間はたくさんかかっているけど、100万円を自分でしっかり稼ぐことができたんだ』という実感だったり、『いつまで経っても無理じゃないかと思ってたけど、累計でみたら50万円突破してて、前よりは100万円という数字自体は身近に感じられるようになったかも』という実感なんですよね。
心にエネルギーをくれて、未来を引き寄せる
このようにして振り返ることは、目に見えなくなっていたかつて成し遂げていたことを再び見えるようにしてくれて、『それなりにがんばって来れているのかもしれないなぁ』と自分の心にささやかでもエネルギーをくれるかもしれません。そうして、やらかな気持ちで再び自然と前を向けるかもしれません。
また、累計だろうがなんだろうが、「その数字自体」を身近に感じられるようになることは、遠くない未来、その数字を自分の元に引き寄せて連れて来てくれることにもなるでしょう。
早速やってみよう
今はお仕事の例で挙げましたが、これはお仕事における数字にかぎりません。
たとえば、毎日夕食を作っているとします。そして、毎回3品出しているとしたら、1年間で365×3=「延べ1095品」作っていることになるんですよね。10年やっていたら1万品ですよ。夕食だけでも。
1年であっても、10年であっても、これは大変に立派な数字ですよね。
こんな風に至るところに「あなたの気づいていない凄み」は転がっています。
ぜひ一度、ここまでの自分の歩みをゆっくり振り返ってみてください。
そして、もし目標を追って苦しさを感じたときには、今日の話を思い出していただくか、この記事を読み返していただいて、ゆっくり「延べ&累計法」をためしてみてください。
ほんのすこしでも、あなたの心を軽くしてくれるかもしれません。
それでは、最後までお読みくださってありがとうございました。
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