ご覧いただきありがとうございます。
今回の話は、先日した「自己肯定感」の話(『自己肯定感を確実に高める方法〜大人でも大丈夫、9900通のメールからわかったこと〜』)にも繋がってくる話になりますが、これまでにこういった相談もいただいたことが多々ありますので、「自分の考えがない」、「自分の考えを持てない」とはどういうことなのか、そして、どうしたら持てるようになるのか、ということをこれまでに乗ってきた相談経験を踏まえて、お話ししていきたいと思います。
Contents
そもそも、「自分の考えがない」とはどういうことなのか?
音楽出版関連事業をしたのち、コーチングなど「お話をする・お話を聞く」ということを中心にこれまでやってきましたが、その中で、よくお聞ききするのがこの「自分の考えがない」というご相談です。
その際、ご本人自身は自分の考えや自分の意見を持てないことに対して「問題である」「よくないことである」といったような意識をお持ちでいらっしゃるのですが、「どうしたら自分の考えを持てるようになるか?」ということの前に、共有することがあります。
「自分の考えがない」とは、「汲み取る力、吸収力、共感力が高い」ということの裏返しでもある
まず、この「自分の考えがない」「自分の考えを持てない」ということに対して、「それは悪い面ばかりではないですよ、こういうことの裏返しでもあるんですよ」とお伝えしています。
それが、
「自分の考えがないとは、汲み取る力や吸収力、共感力が高いということの裏返しでもある」
ということです。
汲み取る力、吸収力、共感力
世の中に出ると、「自分の考えがないとダメだよ!」「自分の考えを持ちなさい!」ということを耳にしたり、直接言われたりする場面もあるかもしれません。
いや、社会人として世の中に出る前に、すでに学校生活の中でもそういうことを耳にしたり、言われたりすることもあるかもしれません。
もちろん、「自分の考え」や「自分の意見」があることは、「自分の芯」や「自分の軸」があって、「自分」というものがある、と言えると思います。
でも、世の中は面白いもので、自分の意見が強すぎたりすると「我を捨てろ!」と言われたりもするんですね。笑
そう、つまり、「自分の意見」や「自分の考え」を持つことも、裏を返してそのように言われることもある、ということなのです。
その面から見ると、「自分の考えがない」ということは、「人の考えを素直に吸収できる」、「相手の立場を汲み取ることが上手」ということもできるんですね。
でも、じゃあそのまま(「自分の考えがない」まま)でいいかと言えば、きっと、自分の考えを持てるようにもなりたい、と思うと思います。
なので、今からどうしたら自分の考えを持てるようになるか、というお話もしていきたいと思います。
ただ、前提として、「自分の考えがない」ことは、必ずしも「わるい」とか「いけない」ことではなく、「人のことを尊重できる」ということだったり、「共感能力」や「吸収力」が高いということでもある、という側面もあるんだ、ということは理解しておいていただけたらと思います。
自分の考えや意見を持つためには?
自分の考えや意見がない、というのは、実は「ない」んじゃなくて、「気づいていない」とか「表に出ていない」だけであることがあります。
なので、自分の考えを「身につけていく」というよりは、「掘り起こしていく」、「磨いていく」というイメージの方が、自分の考えを持てるようになっていきやすいかもしれません。
それでは、どうしたら掘り起こせる?見つかる?
では、どうしたら、自分の考えや意見の「大元」、「源泉」に気づけるかというと、それはたった1つの鍵を抑えるだけです。
その鍵というのは、「感情」です。
何らかの出来事があったときに、うれしいなとか、悲しいなとか、いやだなとか、好きだな、とかそういった感情は起こりませんか?
実は、その「感情」の裏にはしっかりとした「自分の考え」が眠っています。
お祭りでどんなことを感じますか?
例えば、たくさんの人が集まって賑やかなお祭りがあるとします。
そして、そこに友人と行って、「この雰囲気がすごく好きで、すごく楽しい!」と思ったとします。(もちろん、その逆もあり得ます)
その「感情」の裏をじっくり見てみると、「一人よりみんなで何かをした方が物事は楽しい」とか「静かでいるよりは、明るくすることの方が大事かも!」とか、そういった「考えの欠けら」が見え隠れしたりするんですね。
もちろん、「自分の考えがない」と言われる人は、心優しい人であることも多いので、「いや、でも静かな空気感もそれはそれで大事だと思うし、それもいいと思う」とも、きっと思うと思います。
でも、それでもいいのです。
「静かな空気感もいいと思うよ」と思ったとしても、最初に「賑やかで明るいのいい!きっとこれ大事!」と「私(自分)が」思ったのなら、それを自分の意見、自分の考えの1つとして認めてあげてもいいんですね。
このお祭りの例はすごく日常的と言いますか、身近な例として、大したことではないようにも感じるかもしません。
でも、最初はそういったことからで構いません。
カレーの話
例えば、スーパーに行って、『今日はカレーにしたい!ちょっと辛めにしたい!』と思ったとします。そうしたら、なんでそう思ったのかな?とちょっと考えてみます。
そうすると、「いや、なんとなく」とか「そういう気分」というのも出てくるかもしれませんが、「辛いの食べたら体も火照るし、ヒーヒー言ってたら元気出そう!」という理由も自分の中から出てくるかもしれません。
そうしたら、「元気がないときは、カレーを食べたらいいかも!体火照って、ヒーヒー言ったら元気出る!」という「考え」、「意見」を自分は持っている、と思っていいんですね。
プライベートの1人の時間からはじめてみよう
本当に、こういうところからのスタートで構いません。
仕事という場面においては「責任」も伴ったり「多くの人」が関わるということで、自分の「感情」を感じにくかったり、「考え」が出て来にくかったりすることもあると思います。
なので、いきなりそういうところから始めずに、「プライベート」からぜひはじめてみてください。
それに、プライベートの中でも、「1人」の時間からはじめられれば大丈夫です。
誰か大切な人やパートナーといると、ついついその人の意見を優先してしまって、自分の意見や考えや感情が出てくる隙を自分に与えない、ということもあるかもしれません。
なので、「1人」の時間の中からはじめることができれば大丈夫です。
自分が何かいやだな、と思ったら『何がいやだと思ったのかな?』と考えてみる。
そうすると、例えば『こういうのが自分はいやだと思ってるのかもしれない』、『だって、それはこうだから』というものが出てくると思います。
そうしたら、その「考え」をジャッジする前に、『そうか、そう思ってるんだね』と「自分の考え」の1つであると認識した上で、「受け止めて」あげます。
そうすると、『ああ、自分にも考えがあったのかもしれない』『気づいていなかっただけで、自分の中にもちゃんと考えはあるのかも』と思えるようになってきます。
そうなってくると、少しずつ、いろいろなことに対する「自分の考え」に気づけるようになってきます。
で、このときのポイントなんですが、「自分の考えがあること」と「自分の考えが言えること」は別物なので、「自分の考えが言えない」ということがあっても、大丈夫です。
「自分の考えが言えない」=「自分の考えがない」とは考えなくて大丈夫です。
1.自分の考えが持てるようになる(気づけるようになる)
2.少しずつ、言えるようになる
という順番をゆっくり進めれば大丈夫です。
この「2番」については、また機会を改めてお話ししたいと思います。
(追記:『自分の考えを持って、伝えることができるようになる方法』執筆完了しました)
ということで、今回はまず、「1番」を理解して、少しずつできるように、ぜひ、上に書いたことを繰り返し読んでみてください。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
「自分の好きなことが見つかる方法」についてはこちらでお話ししています。よろしければ、こちらも合わせてお楽しみください。
何らかの行動をするときに大事になる「こころのエネルギー」の高め方はこちらで読めます。
〜自己肯定感シリーズ 第1弾〜